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職場環境「人事労務業務でITツールを使うコツ①」(No.120)2018.9.3

皆様、こんにちは。
ことのは、中小企業診断士の山下です。


  • 現場業務棚卸し(ありのままを記述)
  • 現場業務を見直す(ボトルネック抽出)
  • 現場業務を再構築(ボトルネック解消)

そして

  • 社内ルール明確化

現在の業務が非効率だからITツールを導入する。

確かに、各ベンダーの宣伝やプレゼンを視聴すると、「なんて簡単なんだ!」「あんなにサクサクことが進むとはスゴイ!」と思います。それを達成することも可能です。

しかし、達成されることが約束されているわけではないことを、忘れてはいけません。「ワクワク」する気持ちが、現実を考えていくうちに「・・・」意気消沈していく心境の変化、誰しもが感じたことがあるのではないでしょうか。

先日、セミナー講師として登壇、ITツール(クラウド型)を導入した企業担当者の方から、苦労話をしていただきました。

ITツールは導入しなければならない!ということで、導入はしたものの、思うように定着化が進まず店長四苦八苦、日々格闘している状況。店舗で集計されたデータが本部にアップロードされるので、本部業務楽になりましたが、、、。やはり、社内ルールがあっても、それが周知徹底されていないと、そしてITツールの使い方に皆が慣れてくれないと、効果を実感するまでには至らないですね。」とのこと。なお、ITツールを導入して約1年が経過しての状況だそうです。

 


○ point:社内ルール明確化


ITツールは、仕様が明確でないと、動作を確定させることができません。将来的にはAI技術革新に伴い、徐々にAIが仕様を作り込み、ITツールに反映される、そんな時代が到来するかと思います。しかし、そのような時代であっても、仕様完成度は、スタートダッシュ時点における使いやすさや、その後の定着化に係わってくる、重要事項だと思います。

さて、人事労務周りのITツールを使う上では、社内ルール仕様に該当します。始業~終業、休憩時間、休日、休暇、等、ナントナクでは、ITツールによる管理は難しいことは明白です。

  • 社内ルールがある
    1.そのままで良いのかを見直したうえで、ITツール反映します。
  • 社内ルールがない
    2.現状を踏まえた社内ルール作成して、ITツール反映します。
    3.ITツールに合わせて社内ルールを作成してしまう※あまりおススメできません

なお、更に一歩すすみ、ITツールによる効果享受以上に成果を得たいならば、現場業務の「棚卸し~見直し再構築」を行いましょう。その場合は、さらに社内ルール見直しが必要になります。

 


○ point:現場業務棚卸しは最低でも実施する!


現在「業務フロー」を書き出してみましょう!

改定「業務フローITツールを導入した場合と比較してみましょう!


まず、現在「業務フロー」を書き出してみましょう。そうすることで、「やはり思っていたとおり○○が問題だ!」等の再確認や社内共有、「えっ、こんなところに思わぬ問題が!」等の発見があるはずです。気付いている又は見つけたからには、改善していかねばなりません。


次に、各ベンダーが公開しているITツール導入による業務フローを手元に、自社のそれと比較してみましょう。問題は解決できそうでしょうか。どの程度解決できそうでしょうか。コストに見合うでしょうか。


比較する際は、同じフォーマット図解してみると、議論も捗ります。ベンダーの綺麗で格好良いものを使うと、どうしてもそちらに引っ張られてしまいます。サイズ感も違うため、描きにくいかと思います。そこで、サンプルのため恐縮ではありますが、上記図のような簡易的なものでかまいませんので、是非とも用意してみてください。


このようなステップを経て、自社ニーズにマッチしたITツールを導入できれば、効果享受だけでなく定着化もすすむはずです。なお、自社ニーズとは「現状のやり方」だけでなく「問題解決」も含むところがポイントです。


 

便利なITツール、本当の便利さを体感できるように導入したいものです。

まずは「社内ルールの有無チェック」と「現場業務の棚卸し」から着手してみてはいかがでしょうか。

 

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中小企業診断士 山下典明



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