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考察「無期転換ルールの捉え方、視点を変える」(No.6)2017.11.10

皆様こんにちは。
ことのは、中小企業診断士の山下典明です。

先日の朝日新聞、
無期転換ルールに関する記事が掲載されていました。
5年を超えて有期契約をした場合、
労働者が無期転換を企業へ申し出ることで、
無期契約になるというルールです。


写真:朝日新聞

このルール、
有期契約後に6ヶ月のクーリング(空白)期間を設けることで
通算年数がリセットされ、無期転換を回避することができる、
そんな抜け道が用意されています。


無期転換は、人件費の固定費化になります。
語弊を恐れずに言えば、
変動費として取り扱える有期契約は、
不景気の際にも調整の効く要素です。
会社にとっては経営リスクを大きく増やすことなく、
労働力を確保・調整できる有り難い存在です。


今回の新聞記事、大手車メーカーが、
クーリング(空白)期間を設ける抜け道を使うことになった、
との内容でした。
はたして6ヶ月のクーリング(空白)期間を設定された人は、
その間、どうするのか?何もせず待つ?転職する?
そのことについてはあまり触れられていませんでしたが、
私はそちらが気になりました。


一方、考え方を少し変えてみると、
クーリング(空白)期間を控える人材数が予測できれば、
求人倍率が高く人不足が騒がれるご時世にあって、
中小企業にとっては人材獲得のチャンスかもしれません
労働環境が整備され、
規則も徹底された環境下で働いていた方々です。
人材としての質も期待できそうです。

クーリング(空白)期間である6ヶ月、有期契約を結び、
期間満了後は元居た職場に戻るのか?契約更新するのか?
そんなオプションを設定すれば、
囲い込みがしやすい気がします。
元居た職場に戻ることを前提にしていれば、
会社としても心構えができます。
会社に残ってほしい人材であれば、
契約更新または正社員登用に結びつけば理想的ですね。
※助成金も使えます!

ちなみに、朝日新聞の記事によれば、
「2018年4月から、400万人強が無期雇用を申し込む権利を手にしていく計算」
とのことです。
400万人強」です。
クーリング(空白)期間の採用、
この人たちにマッチする労働条件を考えておくのは、
ありだと思います。

中小企業診断士 山下典明


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