皆様こんにちは。
社会保険労務士法人ことのは
中小企業診断士の山下典明です。
先日の「派遣元調査(文書が届く)」の続編です。
⑥ 派遣元管理台帳
派遣元では、各個の派遣労働契約を、管理しなければなりまえん。この管理は、派遣の許可申請や変更の手続きを行った際に登録した「派遣元責任者」の責任であり、「派遣元管理台帳」により成されていなければなりません。
各個の派遣労働契約等については、3年間の保管が、法律で義務付けられています。したがって、保管期間であるにも関わらず書類がないといった事態は許されず、違法であり、刑罰(30万円以下の罰金)にあたいします。
また、刑罰に服せば良いというだけでなく、派遣許可が取り消しとなる可能性もあります。
本社で「派遣元管理台帳」を作成、管理している場合も多いかと思います。
※登録済み「派遣元責任者」の所在事業所
全ての情報が派遣元責任者に集まっていれば良いのですが、他事業所が間に挟まっている場合、就業報告や苦情相談等、本来「派遣元管理台帳」で管理されていなければならないものが停滞していることがあります。とてもよろしくない状況です。
或る日突然、労働局調査があった日には、対応は間に合いません。間違いなく、是正勧告を受けます。
日頃管理していなかったものを、過去にさかのぼって情報収集をする、間違いなく大変です。手間です。
役所からの是正勧告を受け、対応をするだけならばまだ良いのですが、、、「苦情相談」が派遣元責任者へ報告されておらず、「派遣元管理台帳」に記録が残っておらず、対策も取られていない、、、あげくの果てには労働トラブルに発展。こうなったら大変です。
労働トラブルを消化するための度重なる交渉、あっせん、労働審判、裁判、、、大きなキャッシュアウトはもちろんのこと、風評被害や今後の派遣契約にも悪影響を及ぼすでしょう。そして、派遣元責任者としての責務を果たしておらず、違法行為にあたるわけですから、前述の刑罰(30万円以下の罰金)を受ける可能性もあります。
いくら派遣元責任者がヤル気であったとしても、周囲の理解・協力なくして、管理を徹底することは困難です。派遣事業をするということがどういうことなのか、何に気を付けなければならないのか、常日頃から教育・情報発信が欠かせません。
「派遣元管理台帳」のフォーマットについては、労働局ホームページにサンプルが掲載されていますので、そちらをご覧いただければと思います。
※以下、神奈川労働局と愛知労働局のモノを、掲載しておきます。
※引用元:神奈川労働局
※引用元:愛知労働局
さて、御社の「派遣元管理台帳」、
どこにありますか?
そして、最後に更新したのはいつですか?
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派遣元調査(文書が届く)
個別調査「①派遣期間の制限に抵触する日の通知」
個別調査「②労働者派遣契約書(基本・個別)」
個別調査「③就業条件明示書)」
個別調査「④派遣労働者との労働契約書」
個別調査「⑤派遣先への通知書」
個別調査「⑥派遣元管理台帳」
中小企業診断士 山下典明
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