皆様こんにちは!
社会保険労務士法人ことのは
中小企業診断士の山下典明です。
- A社(派遣元)
- B社(派遣先)
- C社(B社構内請負、間借りブースあり、労働保険番号取得済み)
- A社派遣社員が負傷(労災)
かなり特定された事象ではありますが、このような働き方は多々あるかと思います。そして、このような働き方において、派遣労働者が負傷した場合、「労働者死傷病報告」はどのように記入すれば良いのか?
この度は、「労働者死傷病報告」の記入方法について、記入例を掲載、説明いたします。
詳しくは上記図解をクリック、ご覧いただきたいのですが、自社と直接雇用を結ぶ労働者と異なり、若干書き方が異なります。とはいえ、さほど異なるわけでもなく、「派遣~」と記載された箇所だけ、注意して記入すればOKです。
なお、分かり難いところは「労働者数」。ここは、労災発生時、その事業場に所属している全ての労働者の数を指しています。つまり、自社従業員だけでなく、派遣労働者も含む数になります。
「労働者死傷病報告」、対象者が派遣労働者の場合は、「派遣先」「派遣元」、双方に報告義務が生じます。提出先は、それぞれを管轄する労基署となりますので、異なる労基署となる場合もあります。
なお、双方の「労働者死傷病報告」の内容が異なるとマズイので、、、
- 現場の状況を詳細に把握可能な「派遣先」が「労働者死傷病報告」を作成・提出
- 「派遣先」は、労基署に受領してもらった写しを「派遣元」へ送付
- 「派遣元」は、これを手元に別途「労働者死傷病報告」を作成・提出
というプロセスを踏むようにしてください。
補足)継続事業一括申請(神奈川労働局)
⇒https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/var/rev0/0109/5247/201431817720.pdf
具体例)
本社(労働保険番号①)
-支店A(労働保険番号②)
-支店B(労働保険番号③)
-支店C(労働保険番号④)
支店A・B・Cが、本社と同じ業務(業種・保険料率が同じ)を実施している場合、「親①、子②③④」とすることができます。親①を「指定事業」、子②③④を「被一括事業」と呼びます。
このようにすることで、毎年実施義務が課されている「労働保険料の申告(年度更新)」において、①②③④を親①でまとめることが可能になります。
なお、仮に支店Cが全く別の業務を実施している場合は、支店Cだけ独立した形、親①でまとめることはできません。
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中小企業診断士 山下典明
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